2018/11/03

リフレッシュ休暇でロンドンへ:DAY-7 ウィーンフィル編



朝食はついている?
朝食は朝からやってるカフェが指定されている。
部屋の案内書には朝食引換券を忘れないで、と書いてあるが、そんなもの見当たらないな。
念の為、貸部屋の宣伝用カードを持っていく。
歩いて5分でカフェに着く。

貸部屋の宣伝用カードを見せて、朝食がついているよね、大丈夫?と聞くと大丈夫だと言う。
メニューに迷いながらなんとか注文する。
でも、どうも様子がおかしい。

カフェのマスターらしき人がやってきて、カードを見せろ、朝食券が必要だと丁寧に言う。
こっちも、貸部屋のオーナーにメールして確認する、などと返す。
そのうち、貸部屋のオーナーと電話をつないでいるので話をしろ、とこれまた丁寧に言う
貸部屋のオーナー曰く、オタクの予約には朝食は含まれていない、こっちはダブルチェックをなんどもした、などなど。
予約確認書には「朝食(1名1泊あたり15ユーロ)を希望する」とあるが。
「希望する」がどちらにも取れる表現なので、Booking.comの日本語訳の問題だと判断して、こちらが折れた。
15ユーロが高いというのもあるし。

実際にオーダしたのは8.5ユーロのクロワッサンとゆで卵とハム、パン2種にコーヒー「メランジュ(Melange)」のセット。
メランジュは温めたミルク多めのコーヒーだと昨晩友人から教わった。

朝食自体は美味しかった。

支払いを済まそうと担当のウェイターを呼ぶと、カードでの支払いはできないと言う。
「キャッシュ・オンリー!」
昨日借りたユーロが15ユーロほど残っていた。
助かったー。
10ユーロ札を出して、お釣り1.5ユーロのうち1ユーロ・コインをチップとして差し出すと、ウェイターが素早い動きでポケットに入れる。
バレたくないのか後ろを振り向きながら。
チップを巡る秘密取引。
さて、カフェを出て現金を降ろさねば。



楽友協会
このまま、昨日散策した通りを逆順に歩き、昨晩見かけた中世の格好したダフ屋が朝早くから日本人観光客と思わしき相手にセールスを仕掛けているのに感心する。
無事ATMで現金を下ろす。
VISAのデビットカードを使った。

ウィーンフィルのチケットは、事務所で予約確認書を提示の上受け取ることになっている。
事務所の場所も間違えずに到着。
昨晩友人に教えていただいた。
感謝である。
事務所ではホテルオリバーで無理して印刷してもらった予約確認書を提示して無事チケットを入手する。
ああ、ユニクロ・ジャケットも着用中。

楽友協会に到着。
中に入るが、建物の構造がわからない。
うろうろしているうちにトイレを発見。
これ幸いとコンサート前に小用をすます。
入場時間も近いので、クロークで荷物を預ける。ここでも現金が必要だった。
4ユーロ少々。
5ユーロ払ってお釣りはチップ代となるべきだとあとで気づいた。
席によっては入場が始まっているようで、係の人にチケットを見せると、どうぞ、と言う。
このまま大ホールへ向かう。

大ホールの入り口で、係の人に、写真をとってもいいですか?と聞くと、残念ながら駄目です、と回答。
席について周囲を観察していると、他の観客はバンバン写真を撮っているではないか。
係の人も見て見ぬふり。
かえって聞かないほうが良かったかな。
客席はボックス型で、オーケストラの右後方にも客席がある。
2階も同様に後ろに客席があるが2列目以降は下が見えないらしい。
どのカテゴリーの席にも座ったことがあるという友人が言うには、それでも音は良いそうだ。



ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
演目はベルワルドの交響曲第3番ハ長調「風変わりな交響曲」、ドボルザークの交響曲第7番。
指揮者はブロムシュテット。
91才だと聞いたのは演奏後。
だとしたらすごい、70代後半にしか見えなかったし、とてもエネルギッシュな指揮だったし、客席の温かく熱烈な拍手もあとで振り返ればうなずける。

まずはベルワルドの曲。
ちょっとざわついていた客席が、演奏が始まる直前にスッとホール全体が無音になる瞬間がたまらない。
ベルワルドの曲は「風変わりな交響曲」という割には派手でもない異様でもない普通の交響曲。
ベルワルドの曲が終わり、幕間の休憩。
無事友人を見つけ、すごい演奏ですねぇ、などとのたまう。
有料のプログラムも購入し、係の人に料金を尋ねた友人が釣りはいらないとジェスチャーで示して、クロークでのお釣りを思い出した次第。

休憩が終わり、次はドボルザーク。
演奏が始まる直前にはホール全体がスッと無音。
ドボルザークの曲の間ずっと目をつぶっていたのに、耳は音を、音楽を追いかけていて、気分は高揚し、まったく眠気が襲ってこなかったよ。
実は2つの曲ともよく知らないので、演奏が曲を生かしているかどうかはわからない。
でも、どちらの曲の演奏もとてもうまくて、例えば、第一バイオリンや第二バイオリンは演奏者は大勢いるのにそれぞれ一つの楽器にしか聞こえなかった。
客層は、バラエティ豊かで、杖をついた長年ウィーンフィルを聞いてきたのであろう高齢の方々や、イタリア系と思われるドレスを着飾った御婦人(社交場っぽい)、日本人も20代の若者か50代以上のご夫婦などを見かけた。
そういえば、中学生の時にオーディオ雑誌で見たウィーンフィルの記事と楽友協会大ホールの写真がフラッシュバックしてきた。
まさか、その場がこの場だなんて夢にも思わないよ。
あっという間の2時間であった。


友人宅を訪問、ランチ、散策
定期演奏会が終わり、友人と落ち合って、雨も降ってることだしということで、地下鉄で友人の家にお邪魔することに。
地下鉄は24時間チケットを購入。
これで市電にも乗れる。
改札はない。
友人は1年チケット(365ユーロ)を購入していて、一般的らしい。

友人宅は、いかにもヨーロッパ風の中庭のある集合住宅で、表に面してる門の鍵を開け、階段を登り、天井の高い部屋へ案内いただく。

しばらく音楽を聞かせてもらう。
クォリティの高い優しい音だ。
ジャズばっかり頼んだけどクラッシクを聞かせてもらえばよかったな、と少し後悔。

友人宅の近くのカフェでランチ。
ウィーンのカフェの流儀などを教えてもらいながら、シチューのようなものをいただく。
美味しいです。




このあとはしばらく街を案内してくれる。
ウィーンでは数々の名所がコンパクトな街の中に点在しているのは、素直にすごいな、などと思う(表現力)。
ヴォーティフ教会、ウィーン大学、ウィーン市庁舎、フォルクスガーデン、ホーフブルク王宮、ミヒャエル広場などを通り過ぎる。
最後に聖ペーター教会で賛美歌を少しだけ聞いたあと、お別れする。
どうもありがとうございました。


昨日の夜に通ったケルントナー通りに戻り、朝食のカフェの近くの駅から市電に乗る。
市電で明日行くことにしたウィーン自然史博物館と美術史博物館への行き方を予習するのだ。

夜は日曜日もやってると友人から聞いたジャズのライブハウス「Porggy & Bess」に行くことにした。
その前に夕飯である。


Lugeck と Porggy & Bess
「Porggy & Bess」に行く途中で何かレストランを見つけよう。
今は18時半。
ケルントナー通りを脇に入り、「Lugeck」という店を一旦通り過ぎる。
目当ての店の前が行列だったので、舞い戻って「Lugeck」に入る。
20時までならいいよ、というので入れてもらう。
昨晩のレストランと比較してみようということでシュニッツェルを頼む。
20ユーロなので観光地価格。
ハウスワインの白もいただく。
シュニッツェルは美味しかったけど、料金は高いな。
ウェイターが、食べ終わるとコーヒーはいかが、エスプレッソでいいですか?などと丁寧に急かすなぁ、と思っていたら、 店を出るときに理由がわかった。
行列ができていたのだ。

Google Mapsを頼りにPorgy & Bessにたどり着く。
どうも予約の人が多いようで、受付で、予約はないが…と尋ねると、大丈夫、席はないけどカウンターの席を自分で確保してね、と。

「レイ・テン・ファイブ プリーズ!」
階下へ降りて、カウンターで「ハーイ」と挨拶をして、メニューを睨んでビールの項にあった「Ottakringer, 0.5 L」を見つけて「オッタークリンゲル、レイ・テン・ファイブ、プリーズ!」とオーダーした。
カウンターの女性はすぐに理解してくれて、ビールを注ぎに行く。
待てよ、今オレ「レイ・テン・ファイブ、プリーズ!」って言ったな、言ったよね?
「零点fiveって何? 何?」
「0.5」を日本語でオーダーしたわけだ、と一人で苦笑してると、すぐに0.5LサイズのOttakringerが運ばれてきた。
しかも通じてるし。
良い見方をすれば、きっと、日本語も英語っぽくしゃべったんだな。


Porgy&Bessの入ってるホテルで国際会議があったらしく、席間を移動するのも大変なほどの満席。
無事確保したカウンターの席で8ビートのジャズを楽しむ。
ビールを飲みながら、ウィーン滞在は音楽がテーマだと気づく。

レイ・テン・ファイブ一杯だけにとどめ、酔っ払う前に撤退する。

明日はガトウィック空港へ舞い戻り、ブライトンへ移動だ。

0 件のコメント:

コメントを投稿

zenback