2010/06/13

PCオーディオ (USB DACお試し編(3))

前々回前回の続き、afplay編。

前回のiTunesをやめて、コマンドラインからafplayで再生してみることにする。
アプリケーション 〜 ユーティリティ 〜 ターミナル.appを立ち上げる。
コマンド形式は名前(Audio File Play)が示すとおり単純でファイルを指定するだけである。
> afplay ファイル名
でいいのだが、実は音質オプション(-q)があっ て、0がデフォルト/低音質、1が高音質とある。
("> man afplay"には書いていないので "> afplay -h"でオプション類を確認すべし)
> afplay -q 1 ファイル名
ただし、高音質オプションの詳細は不明のようだ。実は今の環境では0と1の大きな差は感じ無かった。

ということで音は出た。まぁいいかな。
しかし、問題が。

afplayは単純、 単機能なので、複数ファイルを読み込めない。つまり連続再生できず。
ちょこっといろいろ検索してみると、熱いコメントのやりとりを発見する。
信助さんのオーディオから「Afplay はターミナルから手入力した方が音が良い」
元ネタはGUIではなくCLI(CUI)からafplayを使ったほうが音がいいから始まり、それに反応して、
ターミナル(CLIウィンドウ)からafplayを実行すると音がいいとか、
対象ファイルを一度キャッシュに読み込む(cat * > /dev/null)と音がいいとか(ディスクアクセスが減る)、
ターミナルではなく、そもそもGUIを起ち上げないコンソールから実行すると音がいいとか、
シェル(sh/csh/bash/etc...)によって音が違うとか何とか。
シェルでかよ!

コメントのやりとりの後半に232さん(2chの投稿番号?)の"find"コマンドで組み立てた方法が書いてあった。
UNIX的にはシェルスクリプトのほうがスマートな気がしたが、シェルスクリプトの場合は音が変わるので、しーかたがないので、findで力技をやっているのはある意味オーディオ的。コマンドが長いので、いちいち叩くのもなんだし、ということでシェルのaliasを使う手があるけれど、デフォルトのbashでいろいろやってみて、空白の入ったファイル名の扱いをどうするか解決できなかったので空き時間にでも検討してみよう(あるのか?)。

このコメント欄の一連の流れや先達の開拓記事を読んでみると、PCオーディオは要はシステムに負荷をかけない方が音がいいようだ。
(PCオーディオの便利さとトレードオフですなぁ)

実は、このUSB DACを試す直前に「PCオーディオfan No.2」が届いていた(アマゾンで在庫切れになってた)。
付録のハイレゾリューションDVD「タッド・ガーフィンクル録音選」はリッピングせずにDVD直で聞いてみると、さすがによかった。
うーん、高次のフォーマットに簡単に対応できるのは、さすがにPCオーディオの柔軟性かぁ。
ちなみにPCオーディオfan No.2は恐る恐るのNo.1より気合が入っている気がする(引き換えにアマゾンの書評では突っ走りすぎと喝も入っていた)。

で、afplayで既存オーディオとの差は縮まったのか。
確かに縮まった。
でも、差は確実にある。まだ既存構成の代替にはなれない。
全般的に野放図、制御されていない感じはするが、逆に小さくまとまっていないとも言える。
しかし、先達が開拓してくれているように、もっとハード的にもソフト的にも手を加える余地はある気がするし、実際そうなのだろう。
しかもコストを考えれば、これはもう(嘆息)。

とりあえず、別の視点で、コンソールログインができたことも収穫(優れたGUIが売りのMACでやるとは思わなかったよ)。
# GUIで誰かがログイン中はコンソールログインができないのもよくわかった(確かにそうなんですけどね)。

USB DACは気軽でとてもいいのだけれど、ちょっと気になるところは、USB2.0までは時分割ではあるけれど半二重通信で、FireWireに比べ負荷も高そうだという点。だからといって音がよければいいじゃない、とは言うものの、気にはなる。USB3.0で解決されるんだろうけど。

オーディオはPCオーディオ専用に開発された再生機の登場で何かが変わるかもしれない。
(モノラル 〜 ステレオ 〜 CD 〜 ファイルといったオーディオメディアの新たなパラダイムシフトの真っ只中)
(専用機はオーディオ価格なんだろうか)
(高価すぎると汎用PCでの再生の世界も延々と主流として残るのではないだろうか)

2010/06/09

PCオーディオ (USB DACお試し編(2))

前回の続き。

長きに渡った仕事が一段落ついたので思い切って平日に休みを取り(昨年度は法事以外休みをとっていない…)、これもしばらく放ったらかしにしていた住宅ローンの借り換えに必要な各種証明書の取得に役所へ行った後、PCオーディオお試しのための一人の時間がとれた。その間3号(♀2才)を外に連れ出してもらっていた私の素敵な奥様に感謝。

とは言っても、時間もそうそうないので、既存オーディオを鳴らしながら、耳を慣らして、PCオーディオのはじめの一歩、USB DACを接続する準備を始める。当初予定していた最低限の構成から始めて、USB DACの必要性を実感するステップアッププランは省略した。
ということで、お借りしているStyleaudio社のUSB DACであるCARAT-PERIODETとMacBookを用意する。CARAT-PERIODETの出力端子はRCAである。ちょっと問題。ウチの機器間はバランス接続なのでRCAケーブルは常用していない。しーかたがないので、ベッドの下にしまってあったオーディオ関係のがらくた箱からRCAケーブルを引っ張り出す。USBケーブルもなんとか探し出して以下の構成を構築した。比較対象の既存オーディ構成はその下段。パワーアンプ以降は省略。プリアンプの入力切替だけで比較試聴ができる。
  • MacBook - USBケーブル - USB DAC(CARAT-PERIODET) - RCAケーブル - プリアンプ(Aleph P MKII)
  • CDP(LHH 900R) - デジタルケーブル - DAC (DAC1) -  XLRケーブル - プリアンプ(Aleph P MKII)
なお、USB DACの電源ケーブルは持ち主の手によって改造されている。

試聴に使うCDをMacBookに挿入し、CDのフォルダを開いていると、ファイルが認識されるに連れ、アイコンが変わっていく。そのうちiTunes(9.0.3←最新一歩手前)が勝手に立ち上がる。無線LANはつなげたままだったので楽曲の情報をインターネット経由で自動で(どちらかというと勝手に)取得してくる。インターネットって"What a Wonderful World"だな。

iTunesに表示された楽曲を眺めて、さてスタート、と「読み込み」ボタンを何故か押してしまう。リッピングだった。途中で止めようにもすぐには止まらないので諦めて、ものはついでとアルバム1枚分をリッピングする。後でファイル容量を確認するとWAV形式で10MB/分くらい。60分のCDが1000枚あったとして最低限必要な容量は 60分/枚 * 1000枚 * 10MB/分 = 600,000MB = 600GBなり。サーバーがいるな。

iTunesの再生ボタンは上のQuickTime同様、右矢印記号(▲の右90度回転)のボタンであることを確認していざ再生。

うん? 音が出ない。

内蔵スピーカのボリュームを上げると、音は出るので、熟考3秒、USB DACへ音が渡っていないなと、そこで、
  • Apple Menu ~ システム環境 ~ サウンドで「USB DAC」を選択(「内蔵スピーカー」ではなく)
出た! 第一目標はクリア。

しかし…。

ハイ上がり、腰高(同じ意味か)、シャカシャカ。情報量も少ない気がする、というか実際少ない。これはイカン、誠に遺憾。Nautilus、ご訪問での経験から、この程度ではないはず、としばし沈黙(一人なのに)。

MacBookの電源品質か、無線LANか、CPU負荷か、USBケーブルか、RACケーブルか、結局チューン不足か、などと一瞬だけ思いを巡らせている間に、そういえば、と「読み込み」ボタンの横にある「読み込み設定」 というボタンを押してみる。フォーマットの変更はここでやるのか、と。ファイルフォーマットの設定をデフォルトのまま使っていたので、読み込み設定が「AACエンコーダ」となっていた。非可逆圧縮されている。これが第一の原因だな、とHiFi的によく使われているであろう、「WAVエンコーダ」に設定してみる(後で調べたら「AIFF」でもいいようだ)。ついでに、サンプリングレート、量子化ビット数なども「自動」から「44.1kHz」「16bit」「ステレオ」の固定とし、iTunesに対し責任はこっちが持つと宣言する。「シェフのおまかせ」では不味かったときに一体誰に文句を言えばいいのか(結局自分だ)。

で、また「読み込み」ボタンを押す。時間がかかるな、と思いつつ、プリアンプで既存構成に切り替えてCDを聞いたりする。

そうこうしているうちに*.wav形式でのリッピングが済んだので、iTunesで再生してみる。

おお。

さっきよりは全然いい。ちょっとだけHiFi調だ。でもまだ既存構成には負ける。まだまだ。
調子に乗ってきたので、iTunesはやめて、音がいいと言われるコマンドベース(CLI or CUI)の"afplay"で試してみる。

PCオーディオはどこまで既存構成に追いつくのか? 次回に続く。

2010/06/04

ライフハック - 理解のタイプを知る

ラ イフハックシリーズ第13弾。

自分の物事を理解するパターンを把握しよう。
  • 読んで理解する (目で理解する)
  • 聞いて理解する (耳で理解する)
  • 言って理解する (口で理解する)
  • 書いて理解する (手で理解する)
  • 体で理解する  (その他身体で理解する)
「体で理解する」というのは体罰とかアレとかではなく、全身を動かすことによって、というもの。体罰で理解するのは恐怖だけ。

自分は主に読んで&書いて理解するパターンのようだ。
話しているうちに混乱してくるし、聞いたら前後関係が疎かになって忘れる(最近激しい←ただの老化)。
しかし、読むと全体の構造がわかるし(後戻りもできる)、書くと論理の整合性をとろうとし理解が深まる。

とは言え、元々そうだったのかと言うとそうでもない。それが証拠に小学生の頃に日記にチャレンジしたことが2回ほどあったが、三日も続かなかった。当時は書く内容がないんだもの、と感じていた。書くことについての固定観念があったのだろうな、と思う。出来事を書くのは苦手であった。考えていること感じていることを書けばいいのだが、当時は分からない。30年近くかかった。日記を書こうと思っただけすごいとさえ言える。
それにストーリーを話すのは今でも苦手である。というかできない。とうとうと語る人を見ると羨ましいとさえ思う。

頭の中で渦巻く思索のあれこれを整理するには私にとって書くことが一番である。効果としては今流行りのGTDのようなもんだ。頭の中のものを書き出してすっきりさせる。このblogもその一環だ。
# 渦巻く思索って?いろいろあるのよ。

画像はWikimedia Commonsから、リエージュ水族館(ベルギー)のツマグロ(メジロザメ科)
彼らは食べて理解するタイプのような気がする。

コメントに返信

遅ればせながら、A.Mさんのコメントに返信した。
アバロン, Symbol
コメントがつくとメイルが送信される設定にしていたつもりがそうではなかった。
半年間も放ったらかしでした。すいません。

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