2015/04/06

「Made by Hand」マーク・フラウエンフェルダー著 (金井哲夫訳)

家の中を片付けていたら、読んでないことに気づいて、ちょうど読みたい本も切れていたので、読んでみたら、もっと早くに読んどけばよかったと気づいた次第。
10年前から「とりあえず動かなくったり調子が悪くなっても買い換えずにメンテナンス、できれば自分自身でメンテナンス!」に目覚た自分にピッタリの本。

DIYをやるには、「失敗したらどうしよう?」「間違うのは恥ずかしい」「一から習うのは面倒臭い」などといった心理的障壁や、騒音、埃、モノや工具類の置き場所の確保など、家屋の制限からくる物理的障壁が立ちはだかるというと思うけれど、この本は心理的な面から背中を真っ直ぐに押してくれる。
心理的な障壁を解消できれば、物理的障壁はそれこそ「DIYで解決できる」ので、心の壁をいかに取り除けるかが優先されるのである。

著者は雑誌「Make:」の編集長であるが、DIYの好きが高じて「Make:」を作ったのではなく、取材する中でDIYの世界に引きずり込まれたようだ。
次の一文は本書のなかで引用された文の引用だけれど、
「何度も何度も失敗すること」で初めて、優れたDIY愛好家は心の工具箱を揃えることができるのだと。
「心の工具箱」っていうのはいいな。

考えてみれば、子どもへの教育的効果も狙って、雑誌「Make:」を思い出したら買う、思い出したら買うを繰り返して、数年間かけてやっとこさ出版済みの12巻を揃えたので、この本を買うのは必然だったのかもしれない。
いやいや、自分では全巻を揃えていたつもりが、1号(♂15才)がこの間「5巻が無いよ」と指摘してきて、「お、ちゃんと読んでるんだ」と嬉しく思い、自分の思い違いを素直に謝ってアマゾンさんにお世話になった次第。

本書も「Make:」の5巻も、忘れていたものがどこかからひょいっと飛び出してくるのは、感情と記憶に何かしらの跡を残していく。
そういう出会いって、案外面白いかもしれない(忘れてたことへの言い訳)。


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