2009/07/01

ピアノのメンテナンス

8年前、帰沖してまもなく、1号(♂9才)が当時1才の頃、私の素敵な奥様の切実(?)かつ熱心な(?)要望により、中古のピアノを買った。

私はピアノは弾けない(ピアノもでしょ?)。
奥様自身にはピアノに親しみがあったのだが、奥様の実家のピアノは姪っ子にあてがわれてしまったため、1号に生のピアノへ直に触れる環境を与えるための要望であったと理解している。

ある日、ウィンドウに飾られていたスピネット型のピアノのたたずまいに惹かれ、たまたま寄った中古ピアノ専門店で一通り拝見した後、音はよく分からなかったので、見た目重視、圧迫感のないしかもウォールナット系の木目であるカワイのコンソール型を購入した。
リズムを刻むのにより適した余韻と明るい音色であった。
(今なら同じ買うにしても耳と知識が当時と違うので購入の際の判断材料は違ったモノになっていると思うが)
(グランド、アップライト、コンソール、スピネットの違いはこちら! おかげで詳しくなった)

購入したピアノの素性を改めて調べてみると、製造番号は24万番台(24****)、ということは、カワイ製造番号リストと照合すると、1967年8月〜12月製? おお、もうほとんど私と同い年のベテランではないか。
残念なことに型名が分からない。

購入後、1, 2度調律に来てもらったが、その時はそれだけ(調律)だけで終わり。確か調湿を勧められたと聞いている。

2号(♀4才)がピアノ教室にも通い出し(通い始めたのは3才の頃だったが)、ちゃんとピアノが弾ける環境を整えよう、ということで、いくつかの鍵盤が上がらなくなってきていたピアノの修理と調律をお願いすることになった。
奥様が見積先を何社か当たってみて、ここだというところに一度見積に来てもらった。
調律含む修理内容は次の通り。
  • ハンマー整形 (ハンマースティック、ハンマー変形、鍵盤スティック)
  • ダンパーレバークロス張り替え (ダンパーレバークロス摩耗)
  • スティックアルコール処理
  • 芯線サビ処理 (弦錆)
  • 調律
ハンマー整形とダンパーレバークロス張り替えが思いの外高くて(5万円超)、トータルコストもかなりのものになったが、いくらオーディオ好きでも生音が身近にある魅力には代え難いものがあり、作業をお願いすることにした。

2週間程前の土曜日の昼下がり15時頃、見積時の人とは違う人だと聞いていたが、若めの女性が訪れた。
新しくなったアクション部分(写真)やピアノが分解された様(写真)は面白かった。
3号(♀1才)の昼寝につきあいつつ、少し離れたところから調整具合を聞いていると、最初は共鳴する音が濁っていて、どうなることやらと前途多難を感じさせたが、最終的には芯があってポッーンと飛び出てくる音に仕上げたのはさすがだなと思った。手間のかかるこのピアノを素人でも分かる程度のところまで仕上げたのはさすがプロである。
ただ、調律に至るまでの前準備で19時頃になってしまい、調律終了までに21時近くまでかかったのには閉口したが、見積った人は3時間で終わると見ていたようで、見積が甘かったのか、現場の調整技術が十分でなかったのかは定かではない(経験上では見積が甘いに軍配を上げたいが、正確に見積もられているとより費用がかさんでいたはずなので結果オーライ)。
とにかく調律師、家族もお疲れ様の1日であり、調律師はピアノが好きでないとやってられない仕事ですねぇ、と感慨深い1日であった。

次は今後のメンテ容易性を向上させるため、除湿対策の検討結果をご報告する。

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