2009/05/14

住まい(建築編:吹き抜けとトップライト)

この本たちに影響されて、我が家のリビングの一部と続く階段の空間は思い切って吹き抜けにしてある。
設計士曰く「沖縄だからできるんだよ」つまり、リビングを吹き抜けにすると冬期に暖房が有効に機能しないという。さもありなん。たしかに冬場は寒いが、我慢できないほどではない。
そんなことよりも、床に寝っ転がって吹き抜けのその先の天井を見上げた時の開放感は代え難い。大きな空間を感じては贅沢な気持ちになる。
副次的効果として右のような上空写真(!)が撮れる。1号(♂9才)と2号(♀4才)の朝食の風景が写っている。来客時にもこのようにカメラを意識させずに記念に1枚、などということもよくある。

建築前、設計士と打ち合わせを進めていく中、ある日、設計士がこんなことを言い出した。
「トップライトにしてみませんか」
当時住んでいた部屋が暑くてやり切れなかったので、暑いのは勘弁!、と思ったが、それまでこちらの要望を上手く取り入れてくれていた設計士を全面的に信頼していたのと、全然思いも寄らなかった奇襲攻撃的な提案に心が動かされて採用することにした。
施工後に設計士が言うには
「今までいくつか提案したことがあったが、採用してくれたのはここが初めて。おかげでオープンハウスの時に来た設計進行中の案件の施主も気に入ってくれて、トップライトを採用することになった」
と言っていた。
実際住んでみると、トップライトはちょうど南北に細長いので、直射日光が当たる時間は大まかにいうと南中になる12時半頃を挟んだ1時間弱。もちろん断熱対策したガラスを使ってはいるが、思いの外暑くない。
それよりも何よりも、休日家にいると、晴れた日の昼間、コンクリートむき出しの大きな壁に写る光の移ろいが楽しい。何か作業をしながらふと吹き抜けの壁に目をやった時、光がだんだん差し込んできて、壁一面を照らしたかと思うと、だんだんに引いていく、その様が太陽が回っていることを嫌が上でも感じさせてくれる(いや、回っているのは地球なんだが)。
また、大粒の雨がトップライトを叩く音も楽しい。これも不思議なことにうるさく感じない。一つにはそのような大粒の雨だと、窓から聞こえてくる雨音が大きくなって相対的に小さい音に感じることと、天井全体ではなくトップライト部分だけから叩くような雨音が聞こえてくるので圧迫感を感じないためかも知れない。古代から永遠と続く水の循環の一過程、しかし二度と同じものはないんだよなぁ、などと物思いに耽ったりする。

吹き抜けもトップライトも我が家の必需品であったし、今でもそう感じている。

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