2010/08/25

シーリングファン

家を建てた頃、もう5年も前の話とその続き。

我が家ではシーリングファンを3階の寝室と子供部屋に3台利用している。3階は、他に納戸があるだけのプライベートゾーンなので、実際にシーリングファンを見られた方は少ない。

子供部屋にはペンダントを前提とした引掛埋込ローゼットが天井に用意されているが、照明が施主支給ということになったので、引越してしばらくは以前住んでいたところの照明を流用していた。
出来立ての家はコンクリートや木材から湿気がどんどん排出され湿度が高い状態が続くし、畳み掛けるように住み始めは梅雨時で、木の壁はカビだらけとなった。カビ対策の一つとして、風通しを良くする、がある。自然の風も入るが、こちらの期待通りには吹いてくれない。風がないときは風を起こさねば意味が無いので空気の撹拌が有効であろうと照明付きシーリングファンの導入を思いつく。寝る時の扇風機代わりも兼ねることができるし。まずはものは試しと、子供部屋用に1台だけ手に入れることにした。条件は、
  • 照明付き (子供部屋のみ)
  • 直径制限 (直径110cm未満、でないと本棚にぶつかる)
  • 高さ変更 (天井に段差がある異型な構造なので延長棒で高さを20cm低くする)
である。

Hタイプ
いろいろネットを探ると、シーリングファンクラブにドンピシャ、値段も安価なものがヒットした。上の写真。Hタイプ、アメリカ製、直径107cm(42inch)。延長棒20cmとリモコンもお願いした。効果を確認するための様子見購入なので1台だけの発注である。
ちなみにアメリカのDIYショップのWEBサイトを覗くと、シーリングファンは結構安い値段で売られている。$100以下なんてざらだ。日本製は高価過ぎ。このHタイプは輸入品(メーカもなんとなくわかった)だが、まだ良心的値段と言っていいと思う。

このHタイプの取り付けは、天井付近での高所作業であるし、ローゼットを外したり、電気線をつないだり、リモコンユニットを押し込んだりする必要があるので初めてだと少々面倒くさい、が、一人で出来ないというほどまで難しいものでもない。十人いても作業量は変わらないし、もっと暑くなるだろう。

ファンの機能としては本体のひも3段階×リモコン3段階での風量調節ができる。上向き下向きの風向は本体のスイッチで切り替える。風量が大きすぎると振動するが(バランスが悪い)、そもそも羽を早く回すような使い道はシーリングファンとして間違っていると思うのでよしとする。もう一方のひもは照明のON/OFF用。
しかし、その照明には驚いた。普通の60W白熱球を使用するのだが、点灯すると徐々に明るくなる(といっても0.5秒くらい)。これは演出効果もあるが、ゆっくり点灯は電球を傷めないはずなので長持ちするのでは。こんな安物にこんな機能がついているなんて。日本製の照明でこういうゆっくり立ち上がりは見たことないなぁ(知らないだけかも)。加えて、リモコンで明るさの調整ができる。明るさ80%程度でも人間の目では100%との違いがほとんど分からないが、電球の寿命には大きく影響する。複雑な回路が入っているわけでもないので日本製でもやろうと思えばできるはず。彼我の文化の違いなんだろうか。ところで、今の今まで「彼我」を「かが」だと思っていた。変換しても出てこないので検索すると「ひが」なのね。

ともかく暑い中汗だくになりながらファンがあれば涼しく作業できるのにと思いつつ取り付けた。風量最弱で真下に立っていると、ほのかに風を感じる。例えば、汗をかいているとき、扇風機のような即効性はないが、無風状態とははっきりと違う効果を感じる。寝るときにはちょうどいい。

ということで、6ヶ月ほど使用してもう1台も買うことにした。ところが在庫切れで入荷するまで待ってくれという。結局2ヶ月後に届いた。今は生産中止になっているようだ。

WF401
と、もう一台のHタイプの入荷を待っている間に、すっかりシーリングファンの効用に取り憑かれ、設計士にも言いふらし(その後の設計でも何件か導入したよう)、結局、寝室用にもシーリングファンを導入することにした。照明は壁にブラケットがあるので、天井のローゼットが空いていたのである。照明は不要なのでファン一発単機能に的を絞ってみると日本製でまぁまぁの値段の製品を見つけた。オーデリックのWF401である。リモコン付き。下の写真である。定価の半額以下で購入できた。というか定価高過ぎ。
引掛埋込ローゼットに挿し込むだけなので、設置も簡単。ほとんど無音で、Hタイプに比べ精度が高いと思わせるものがある。さすが、メイド・イン・ジャパン。日本にいるメイドさん、ではないです。

ところが、どんなモノにも美点があれば弱点もある。ファンは素晴らしい、しかし、リモコンは?である。
壁スイッチでファンの電源をOFFにすると、当然、ファンは止まる。同じように壁スイッチで電源をONにすると、なんということでしょう、何も起こらないではないですか。ファンは止まったままである。起動するには壁スイッチ電源ON後にリモコンでOFF/ONとしなければならない。設計思想がリモコン操作主体のようである。天井のローゼットを利用するのにそれはないでしょう。Hタイプはちゃんと動くというのに。
そのうち、購入1年後くらいか、そのリモコンも効かなくなってしまった。オーデリックに相談すると、そういった事象は経験がないような応答で、とりあえず新しいリモコンを送ってみました、みたいな。リモコン2台体制である。
その新しいリモコンでも、やっぱり効かなくなるので新技を生み出した。リモコンには複数の本体をチャネル別に制御できるようにチャネル切替スイッチがついている。リモコンが効かなくなると、チャネル切替スイッチで一旦違うチャネルにして、また元に戻す。PCでいうと再起動をかけるイメージ。それでもだめなら、一旦電池を抜いてまた戻す。PCでいうとシャットダウンして電源落として再立ち上げするイメージ。

しかし、である。この夏になって、その新技さえも効かなくなってしまった。リモコンのどのボタンを押してもうんともすんとも言わない。「うん」も「すん」も言わずに、リモコン信号受信時に「ピッ」と音がしていたのが、その音も出ず、もう暑くて私仕事しません、と言われているような。
おかげで寝るとき、東風の時はエアコンを使うようになってしまった。しかも今年は東風が多い。南風はよく入る家なので、夏場でもエアコン不要のエコライフだったのだが、東風は隣家に遮られて入るに入らない。
 
さて、リモコンから信号が出ているのは、ケータイのカメラで確認済み。
ローゼットまでの通電も確認済み。
これは、本体のリモコン受信部がイカレテイルに違いない、と推測する。
なんとかせねば。

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