2008/05/08

第32回「沖展」うるま市選抜展

画像はwikimedia commonsから。

こどもの日に第32回「沖展」うるま市選抜展@うるま市具志川総合体育館を見に行ってきた。
美術の粋212点/うるま市で沖展選抜展

沖展自体は60回を迎えたらしい。
これだけ長いと、もしかすると沖展自体はマンネリ化と閉鎖的状況に陥っているもかも知れないが、内情は知らないので知らないまま通すことにする。

音楽とパフォーマンス以外は何でもありという感じがして静かなお祭りにも思える。
選抜展は、無料だし(沖展は1000円)、
普段土足禁止の体育館にシートをそこら中に引きまくって靴のまま上がり込めるので近所の散歩がてらのように気軽に鑑賞できるし、作品も入賞作品が中心なので量で押しつぶされることが無く、また人も多くないので作品一つ一つに時間をかけて見ることが出来るので面白い。
沖展本展より選抜展がリラックスできてお勧めだと思う。

11ジャンルと多分野にまたがるが特に大作の絵画と書が普段目にしないので面白かった。
作品の善し悪しはわからないが、好き嫌いはいえるので自分の家の吹き抜けの壁に飾られている景色を想像して見て回った。
気に入った作品は賞をいただいていなかったが、それもまたよしとする。

沖縄で芸術に心を奪われ、また志している人がこれだけいるのか思うと、そしてその作品を生み出している課程では全身全霊を(言い過ぎ?)打ち込んでいるのかと思うと、なぜか勇気づけられる。
私の普段の生活にはとんと縁がない世界だけに、知らない作者の制作する様を夢想するだけで楽しい(ホントに想像できるのか?>自分)。
無論、自身のポリシーから沖展に出品しない人々もいるだろうから、作品を応募した以外の人がまだいるかと思うとさらに刺激になる。

選抜展は以前、会場を具志川(現うるま市)の復帰記念会館として開催していたと思う。
中学生の時、そこで開かれた選抜展に授業の一環で見学に行ったことがある。
中学の美術の先生が実は絵画の部で応募していて(自分でそう言っていたので注意して見ていた)、見事入賞した作品を見て、あの先生はこういう一面もあるのだなぁと思ったことを覚えている。
この美術の先生の授業ではやること=テーマは決まっていたのだが出来なかったからと言って怒られることもないし、聞けば答えてくれるが聞かなければそのまま放っておかれるような自由があって面白かった。この授業で彫刻(というか立体の把握)の才能が人並み以下であることを発見するが、イヤな思いはしなかった。
沖展の作品からすると絵画の人だったはずだが、覚えているのはその彫刻と立体凧の制作である。立体凧は実際に運動場でみんなでそれぞれ創意工夫を凝らした(今思うとそうでもないが)凧を揚げたのである。授業中にこんなことが出来るなんて思わなかった。
その選抜展見学の帰り道、一緒に行ったクラスの女の子のうちの一人が何かがおかしかったのか、笑いが止まらなくなった。お箸が転んでも笑うお年頃ではあるは仕方ないにしても、周りの同級生も笑いが収まりそうになる度にツボを刺激したのだろう、学校に戻るまで彼女は笑い通しであった。
きっと彼女の選抜展の思い出はあの豪快な笑いと腹筋の痛さと共にあるに違いない。

発表する側も鑑賞する側も有意義な展覧会だと思う。少なくとも無いよりはマシ。
うるま市には
選抜展を意地でも続けてほしい。


こちらのポストでもそうなのだが、沖縄に関しては「コップ半分の水」を見て「半分もある」と思う質のようである。「半分しかない」とは思えない。


ちなみに沖展は空港の「沖合展開事業」の略でもあるらしいので、空港関係者と話をする時は混同しないようにしないといけない(そんな人はいない)。

0 件のコメント:

コメントを投稿

zenback