2019/02/13

Google Home Mini の音質

今年の取り組み「去年のことは今年のうちに!」

昨年、気になるところがあって、書きかけだった記事ですが、細かいことは気にしないことにしたので、公開します。
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年末(2017年末)に Google Home mini を私の素敵な奥様へのクリスマスプレゼントと称して購入しました。
プレゼントなので所有権は彼女にあります。

コイツで音楽などを聞いてみると、小さい割には音がいいのです。
オーディオ的に云々はさておき、案外バイオリンやオーケストラなどのクラッシク、ロックやジャズもいけます。
音楽の聞かせどころをよく知っています。

ということで、早速、音質の秘密を探ってみたいと思います。

と大上段に構えたのはいいものの、我が家では測定環境が整ってません。
次善の策としてiOSのアプリでスペアナ(スペクトラム・アナライザ)またはRTA(Real-Time Analyzer)と呼ばれる周波数解析ツールを複数使って周波数特性の傾向を見ることにしました。
アプリごとの結果から共通点を探っていく感じです。
共通点というとiPhoneのマイクを含めた特性も含まれてしまいますが、 目をつぶります。
アプリは、SoundBeam、RTA Audio、ATAです。

測定用の音源はGoogle Homeに内臓されているホワイトノイズを使います。
"Ok, Google, whitenoise" と言えればかっこいいんですが、実際の発音は「オッケー、グーグル、ホワイトノイズ」とカタカナ英語でも認識してくれます。
厳密に言うとこのホワイトノイズが本当にホワイトノイズか?となるのですが、目をつぶります。

測定方法は、軸上30cm、つまり、Google Home Mini の真上30cmにiPhoneのマイク部分を置いた形で測定し、次に真横30cmで測定します。
距離が30cmなのは周囲の影響を避けたいという理由によります。
また真横から測定したのは、うちの場合、高さ1mの高さの場所に設置していて、音を真横から聞くことが多いので、どんなものかと思ったっためです。
厳密な測定方法ではありませんが、ある家庭でのお遊びということで、目をつぶります(3回目)。

まず、測定順でSoundBeamから始めます。
最初は軸上30cm。
低い周波数(画像左側)から見ていきます。
低音は、200Hzから300Hzにかけてなだらかな山があります。
中域は、1kHzと3kHzの中間より3kHz側、2kHzくらいに目立つ山があります。
その後、3kHzで一旦落ち込みますが、3kHzと10kHzの中間、5kHzくらいに山脈のような山があります。
10kHzを超えるあたりの高域にも急峻なピークがあります。

下の画像がMiniの真横30cmの距離から測定した結果です。
軸上30cmと比較すると、300Hzを超えたところと1kHz手前で落ち込んでいますが、大まかな傾向は似ています。
5kHzあたりの山がはっきりとしています。
全体的に山が急峻になっています。

次に、RTA Audioです。
軸上30cmの画像を取り忘れて、真横30cmの画像だけです。
やらかしました。

200Hzの山、2kHzから3.5kHzの山、5kHzから12.0kHzの山が見えます。
全体にあまり細かくありません。

最後にATAです。
まず、軸上30cm。
125Hzの山、4kHzから8kHzの高い山、10kHzから14kHzくらいにさらに高い山があります。
次に、真横30cm。
200Hzのところに低い山、500Hzに山、1.25kHzに山、2kHzから2.5kHzに山、3kHzで一旦谷ができ、4kHzでまた上がって、10kHzと12kHzあたりに最も高い山が見えます。

さて、3つのRTAの結果から何がわかるでしょう。
測定条件が同じ、軸上30cm同士、真横30cm同士で比較するのが良さそうです。
軸上30cmでは、125Hzから200Hz付近を頂点としてなだらかな山、次に2kHzあたりの山、最後に10kHzを超えたところに山を構成しているように見えます。
次に真横30cmではどうでしょう。低域は200Hzの山と500Hzの山の2つに割れ、中域は2kHzを中心に山、高域は10kHzから12kHzで山が見られます。

低域、中域、高域のそれぞれで帯域を持ち上げることによって、うまく聞かせどころを作っているように思います。
帯域はフラットではないので、特性優先ではなく、聴感を重視して何度も何度も調整を重ねた末に出てきた音に思います。
開発者の中にセンスの良いサウンドデザイナーさんがいるんでしょうね。

限られた大きさ、コストという制約のもとで、ここまで作り上げてしまうのは、スマートスピーカーでは音も重要な機能だと開発当初から考えてくれているようで素直に嬉しいですね。


(2019/2/12追記)
ホワイトノイズを出さない「暗騒音」の状態でも測っておくべきでした。
そうすれば、特性の傾向がよりはっきりわかりました。

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