2012/02/27

TW-741EX、E51連発(その2)、作業のち復旧

前回の症状発生復旧から、なんとか動いていたが、最近になってまたE51(給水異常)が連発し始めた。
洗濯工程を完了するためには、エラーが出ると、電源を一旦切り、工程途中から再スタートを何度も繰り返すことが必要で、洗濯がかなり手間になっている。

本体を引っ張りだすのも面倒なので、排水キャップの掃除だけをまずやってみることにした。
これはE92(排水弁異常、かな)の対処であって、E51ではないが、まぁいいや。

画像の赤枠部分が対象部分でキャップが右に外された状態で置いてある(クリックすると大きくなる)。

画像ではキャップが小さく見えるが、実際はそうでもない(直径5cmくらいかな)。
キャップを外すと、残留水と、キャップ内に1mm弱の小石が少々。前々回と同じことを行う。
すなわち、
残留水と共に小石が出てきた。手を突っ込んで他のゴミも掻き出す。
である。
掻き出そうとすると、松の葉のような長さ5cmくらいの細長いしなやかな棒が「他のゴミ」 として見えたので掻き出す。
棒の先には衣類の繊維が数mm大で絡まっていた。

キャップを元通り元に戻して、翌日奥様に運転をお願いする。
スタートから脱水完了まで、ノンストップ。

洗濯ってストレスかからないんですね、と改めて思った次第。

ミッションコンプリート!

(追記:2012/10/25:E51に関しては進展がありました。)

(追記2012/11/25TW-741EX 給水弁交換!(とうとう))

2012/02/18

「アナタはなぜチェックリストを使わないのか?」アトゥール・ガワンデ 著(吉田竜訳)

チェックリスト効用の啓蒙本。
原題は"The Checklist Manifesto"。

チェックリストの具体的な使い方を指導するマニュアル本ではない。

医療に携わる筆者が、WHOでの手術後の生存率を高めるための啓蒙活動に参加した際、航空業界、建設業界などで使われているチェックリストの有用性を認識し、医療界への転用で実績をあげた経緯をベースにチェックリストの効用を謳う。
筆者のWHOでの成果はここここにあるようだ(”WHO surgical safety checklist”pdfファイル)。

私は通信業に従事しているのだが、お客さまの回線を開通させる、または、回線を借用する、設備を建設/更改する、などの作業にあたって、現場の作業手順書にチェックリストを組み込む形でよく使ってもらっている。
共通する状況は、時間が限られていて、そもそも失敗は許されない、というところ。。

よく使っている/作っているので本書を読んで、なーんだ、と思って、さて、それ以外の業務ではどうか、と振り返ったところ、案外使われていないことに気づく。
システムに頼っている部分はシステムに依存するが、人間の判断を要する場面では記憶に頼っている場合が多いことに気づかされる。
人間がやることなので、どうしてもミスはさけられないし、ダブルチェックするにせよ、先入観、思い込み、判断放棄、などで見逃してしまうことがままある。
その対策として、チェックリストの導入は考えたことがなかった、というか有っても本書の事例のように有効活用されていなかったというべきか(フロー図はよく書く)。
こういう事は、うちの職場だけかも知れないが。

導入にあたっては現場の様々な障壁をクリアする必要があることも書かれている。
チェックリストの有効性を示すエピソードには次のパラグラフが典型的だろう。
もちろん、全員が納得したわけではない。残りの二〇%は、「チェックリストは時間がかかって使いづらく、手術をより安全にしてくれなかった」と思っているわけだ。
だが、私たちはアンケートにもう一つ質問を入れておいた。
「もしあなたが手術を受けるとしたら、その時にチェックリストを使って欲しいと思いますか」
九三%が「はい」と答えた。 (p.179)
チェックリスト作成にあたり、コツのようなものは次の通り。
  • 重要な手順を忘れないようにする
  • 全てを説明する必要はない
  • 実用的である
  • チェックリストには限界があることを認識する
  • チェックリストには二種類ある。事前準備(読むのち行動)のチェックリストと、実行確認(行動のち確認)のチェックリスト
  • リストは10個未満(4〜9個)
  • チェックポイントを設けること (チェックリストを作動させる)
  • 1分以内でチェックできること
  • 忘れてはいけないものを書く (□飛行機を飛ばし続けろ (故障原因の調査の前に))
  • 語句を選ぶ
  • 長過ぎない
  • 有効かどうかを試す
  • 使ってもらえるようになるまで何度も修正する
  • 結果を出すためにはコミュニケーションが重要
  • コミュニケーションを促すのにチェックリストを利用するのは有用
完璧なチェックリストはない。
そもそもチェックリストは完璧ではない。
人間はミスを犯す、でも、人間がやらなければならないことがある、ということを前提にすれば、チェックリストは有用である。

2012/02/14

「プロフェショナルの条件 ー いかに成果をあげ、成長するか」P.F.ドラッカー著(上田惇生訳)

2000年に第1刷発行、11年後、2011年1月には第60刷となるベストセラー。
言わずと知れた知の巨人。
著者は2005年に逝去。

陳腐化していないのがすごいと思わせる。
社会が組織によって成り立っている様、その中でどう生きるかのヒントをくれる。
訳は接続詞が少ないので、言い切り型の文章が読者に思考の流れの変更を強制するところがあるような気がする。

気になったキーワード;
組織、マネジメント、知識、専門家、成果、目的、時間の集中、天才の仕事をルーティン化、リーダー、時間だけが真の制約条件、意思決定、成果は外の世界にある、権限よりも貢献が成果を生み出す、専門家と組織はお互いを必要とする、リーダーの唯一の定義はつき従うものがいること、自分の強みは何か、よいアイディアを活かす仕事をしている組織は少ない、問題は何か、フィードバック、満場一致は落とし穴、コミュニケーションの成否は受け手が決定、指揮命令から責任の組織へ、リーダシップにカリスマ性は不要(ヒトラーを見ろ)、リーダとは責任、強み重視(弱みを伸ばしてもせいぜい一般並み)、何によって覚えられたいか
ちょうど、自分の属する部署の仕事にやり方を、トップダウン&軍隊式から、 オーケストラ型の、楽譜を共通基盤としてプロの指揮者とソロも出来るプロの演奏者がいるような組織への変更を模索していたので良いヒントになった。 例えばこういう所。
情報型組織おいては、みなが
「いかなる貢献と業績が期待されているか」
「何が責任か」
「自分が行おうとしていることを、組織内の誰が知り、理解すれば、協力し合えるか」
「組織内の誰に、いかなる情報、知識、技術を求めるべきか」
「誰が、自分の情報、知識、技術を求めているか」
「誰を支援すべきか」
「誰に支援を求めるべきか」
を問わなければならない。
(中略)
かくして情報型組織は、高度の自己管理を要求するがゆえに、迅速な意思決定と対応を可能にする。さらに柔軟性と多様性を内包する。 (p.180, 改行挿入は私)
難しいけどやってみるか、という気になった。

2012/02/13

今日のニュース

今朝未明4時25分ごろ、那覇市首里鳥堀町の民家で就寝中の3才の女の子が高さ50cmのベッドから転落し、大声で泣き叫んでいるところを同居中の父親により発見されました。 当時女の子は「痛い痛い」と泣き叫んでいたことから、発見者は事態を重視し、経過を観察することにしましたが、女の子が再び眠りに入ったことから様子を見ていたところ、6時5分ごろ起床した女の子は一度は落ちたことを認める発言をしましたが、7時の朝食時には「何も覚えていない」と先の証言を覆したことから、関係各機関では事件、事故の両面から捜査に当たっています。 父親は「寝相が悪くて落ちたとしか思えないが、私以外に知っているものがなく、第一発見者の私が疑われるのではないか。戦々恐々としている」と語っています。 また、母親は「そうだったの、知らなかった」と証言しており、新たな事件へ発展する気配を見せております。 画像は再掲

2012/02/02

「読んでない本について堂々と語る方法」(ピエール・バイヤール著, 大浦康介訳)

タイトルがすごいな、と惹かれて購入。
原題の直訳は「読んでない本について語ること」らしいが、訳では更に過激にしたようだ。
でもこれでいいのである。

「読んだ」と「読んでない」の間は離散的ではなく、広範囲の言わばスペクトラムのようなものであり、何を持って「読んだ」「読んでない」とするのかその定義さえ危ういうことに気付かされる。
本を読むということに対して、「本は読むべきだ」「読んでないと語ってはいけない」「最後まで読まなければいけない」などの義務感のようなものがあるが、それを、本当にそうなの?それでいいの?と問いかける。
著者は相当な読書家だと思うので、だからこそ、こういうことが言えるのではないのかな。

購入前の期待とはいい意味で違ったが、かなり真面目な本であって、考えさせる。
しかも著者の語り口は冷静を装っていてもかなり熱いものを感じる。

訳者あとがきも気合が入っている(訳して楽しかったんだろうな)。
本書についての評はこれで十分な気もする。

さて、ここで問題です。
私はこの本を読んだといえるのでしょうか?
(または、読んでないといえるのでしょうか?でも良い)

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