その「何か」がなんだったのかは忘れてしまった(恩知らず)。
発達障害と言葉や会話がキーワードだったかな。
本書は「そうだったんだ!日本語」シリーズのひとつではあるが、日本語にこだわっているわけではなく、会話によるコミュニケーションについて洞察した本(画像をクリックするとアマゾンの該当ページへ)。
「おお、これは!」と面白かったのは、聞き手には
- 解釈の仮説をたてる際、認知的な労力がかからないものから順に試すようにせよ。
- 期待した価値のある解釈が得られたら、そこで解釈を
追える終えるようにせよ。 (p. 137)
これは、会話だけではなく、人の思考そのものにも当てはまるのではないか。例えば、歳を重ねるにつれて持論、ものの見方が一方的になりやすいものだが、これは
- 思考を節約しようとする
- 最初の解釈にたどり着くとそれ以上の追求を中止する
一方、話し手はというと、話し手は自分を過大評価しがちで、親しい人が聞き手だと理解度が高いと思いがちだが、案外そうでもないという。
また、聞き手としてより、話し手としての能力は個人差が大きく、学習・訓練の甲斐があるとも。
この本をベースにもっと会話における話し手と聞き手の勘違いを強調したアイキャッチーな本を作れるのではないか、随所に出てくる3才の息子さんの成長に合わせた続編を書いてくれるのではないか、と思った次第。
ちなみに、本書に引用例としてでてくるピーター・セラーズ主演の映画「チャンス(Being There)」を借りてみたのは言うまでもない。
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