2014/02/14

タツノオトシゴ

夜更けも丑三つ時を過ぎた辺り、ベッドの横では布団の中が暑いのか悪い夢でも見ているのか、先程から3号(♀5才)が唸りを上げながら何度か寝相を乱している。彼女に体を向けて寝ていた私はそれにつられてぼやっと目を覚ましていた。その時、伸びをしようとしたのか不意に私のお腹に向かって真っ直ぐに彼女の蹴りが「入った…。」 体をくの字に曲げた後体勢を彼女に背を向けるように180度変えながら、この時ほど「お腹に子どもがいなくてよかった」と思ったことはなかった。と同時に何かがおかしいと感じ始め、眠さで緩くなった頭で「私」「お腹」「子ども」のキーワードの組み合わせになんとか理屈をつけようと私的合理性を発揮した末にたどり着いた結論は「私の前世はタツノオトシゴだった」というものであった。
タツノオトシゴ属のオスの腹部には育児嚢(いくじのう)という袋があり、ここでメスが産んだ卵を稚魚になるまで保護する。(略) 産卵するのはあくまでメスだが、育児嚢へ産卵されたオスは腹部が膨れ、ちょうど妊娠したような外見となる。このため「オスが妊娠する」という表現を使われることがある。
(Wikipediaのタツノオトシゴ)
その後、子供の頃に具志川のリーフで潜ってる最中に見つけたタツノオトシゴや、数年前に離島の漁港に打ち上げられていたタツノオトシゴに思いを馳せるまでにそう時間はかからなかった(つまり、これを書いたり、写真撮ってたっけ?と探し始めたりして眠れなくなった)。

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画像はWikimediaから。

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