2012/11/21

教育のパラダイムシフト

TEDではITによる教育に関するトークも花盛りだ。
下記3つのTEDのトークを見て思うのは
  • オンライン教育で時間と距離のギャップが埋められている(どこでも、いつでも、だれでも)
  • 知識のフラット化が加速している
  • 一斉授業ではなく、再生可能なため個人の受け入れる能力に合わせた選択が可能である(発達障害などにも有効。モンテッソーリ的敏感期は大きくなってからもある)
  • 授業のパターン化できる部分をオンラインに任せることで、生身の教師は本当にわからない生徒やわかりにくい事の説明に注力できる
  • 英語が主流言語である
  • オンライン教育により世界中の教育の標準化が進む
  • 特に大学は世界に対して知をオープンにしないと(公開しないと)、いずれ見放される(公開している大学が覇権を取る)
  • 日本は既に遅れている
である。今北産業風にすると以下(同じか)。
「いつでもどこでもだれでも」の知識のフラット化が加速している
習熟度別に個々人に合わせた教育が可能
英語で読み書き聞きが出来ると有利
日本は、日教組が云々、ゆとり、愛国心、とか言っている場合ではありませんね。

1. カーンアカデミー

カーン・アカデミーについてはアメリカでは実際の学校に導入、授業は生徒が選択、分からないところを先生に聞くといったスタイルが取り入れられ始めている。どの子がどこまで進んでいるのか、どこでつまづいているのか、リアルタイムで把握できるので、教師は即座に適切に対応を取れる。自分でも何がわかっていないか説明出来ない場合が多いのでこれは物凄いアドバンテージ。
日本版もあるが、本家の充実度と知名度ではまだまだの感。視聴にはニコニコ動画での無料の登録が必要です」というところもハードル。

サルマン・カーン「ビデオによる教育の再発明」  20:27 Filmed Mar 2011 • Posted Mar 2011 • TED2011




2. スタンフォード大の公開講義

オンライン教育の最先端はスタンフォード大。革新的で前に向かうための努力をしている。
カーンアカデミーに刺激を受け、講義をオンラインで公開、 209カ国16万人が最初の講義に集まった。しかも無料だ。
1対1の講義が教室形式の講義より効果が高いこと(by ベンジャミン・ブルーム)を擬似的に再現できるとしている。
6分以内(平均2分)の講義と小テストから構成され、飽きさせない、成長を感じさせるよう工夫している。
と同時に多くの学生がデータの収集が可能となりより効果的な教育ができるという。
スタンフォードのオンライン講義のもう一人の首謀者Sebastian Thrunはスタンフォード大を辞職し、Udacity
という無料で大学レベルの教育を提供する企業を立ち上げたようだ。

ピーター・ノーヴィグ「10万人が学ぶ教室」 06:11 Filmed Feb 2012 • Posted Jun 2012 • TED2012

 

3. コルセーラ (Coursera)

190カ国64万人が受講。
こちらもスタンフォード大がベースであるが大学を枠を超えて、コースが設定されている。
世界中で教育の機会が開かれているわけではない、アメリカでさえ、教育費は高騰化し就職難で、費やした時間と費用に見合った効果が表れていないと言う。
コルセーラでは決まった時期にはじまり毎週ビデオを見て宿題の締め切りがあるという授業体験を受ける。最終的に修了すれば修了書が授与され、就職時に活用したり他の大学の単位として認められることもあるという。
「全体に一律同じ物を押しつける従来のモデルを打ち壊し個人個人にあったカリキュラムを組めるようになる」、つまり、練習問題を設定することで単に講義を受けることより3倍近くの試験結果がよいという。 一般的な講義では教師の質問に誰かが答えればそれでよしするが、その質問に取り組んでいるのはわずか5%(8割が質問を書き写している最中に賢い生徒が答えてしまう)だが、コルセーラではすべての生徒がその質問に取り組めるという。また、講義より習熟度別アプローチの講義、それより1対1の講義がより効果が高いという。
質問に取り組める、擬似的ではあるが1対1の講義が受けられることでよりよい効果が得られるという。

ダフニー・コラー 「オンライン教育が教えてくれること」 20:40 Filmed Jun 2012 • Posted Aug 2012 • TEDGlobal 2012

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