現代の建築業界は独立採算の分業化が進んでいて、我が家の建設工事でも以下のパートに分かれていた。お金を支払った先は5箇所(設計事務所、建築会社、オーダーキッチン、地盤調査、銘板)で、設計事務所と建築会社の配下にはそれぞれ担当(専門業者)がいることが分かる。
・総合設計(基本設計・監理)(地鎮祭のお代とか仕出しの牛汁・山羊汁もあったな)
- 構造設計
- 設備設計
・総合(建設会社)
- 仮設工事
- 土工事
- コンクリート工事
- 型枠工事
- 鉄筋工事
- 組積工事
- 防水工事
- タイル工事
- 石工事
- 木工事
- 金属工事
- 左官工事
- 鋼製建具工事
- ガラス工事
- 塗装工事
- 内装工事
- 電気設備工事
- 機械設備工事
- ガス工事
・キッチン(設計・取付工事)
・地盤調査
・銘板(デザイン、加工、取り付け)
(具体的な社名や担当者名は省略した)
どうして施主が専門業者のリストを手しているのかと言うと、工事の種類と会社名、主な担当者を刻んだ銘板を設置したからだ。現場監督さんには余計な仕事を増やしてしまった。ただただ感謝。
きっかけは家に関する情報を夜な夜なインターネットで漁っていた所、Peoject[HOUSE99.99]のこのページを見て共感を覚えたこと。建築の記念に工事に関わった方々の名前なりをなんとか形に残したい。いずれ年月が経ち建築時の記憶が薄れたとしても、銘板を見れば初心に戻れるのではないかとも考えたし、子どもたちに物を作るのは大変なことで、多くの人が関わっているんだ、ということも理解して欲しかった。
名を刻んだ銘板をどこかに設置したいと着工前に設計士へ要望してみたところ、趣旨をよく理解してくれて、現場監督と相談の上、玄関脇に設置できるよう枠を設けてくれた。
銘板のサイズは300mm x 300mm x 3mm、ステンレス製墨入れエッチング鏡面仕上げ。デザイン、取り付け費込みで48千円もした(銘板単体だと35千円)。あの頃は金銭感覚が麻痺していたからなぁ(遠目x涙目)。
タイトルは「竣工記念」とし、着工年月、竣工年月、緯度経度をついでに入れてもらった。
おかげでウチには名前と地番の書かれたテプラのシールがポストに貼ってあるだけで(しかも郵便配達屋さんが貼ってくれた)、まだまともな表札が無いのである。
家を建てると言っても現代は割合ドライな関係でいいようで、現場には週に1度しか顔を出せなかったし、一体何名の方の仕事を見て来ただろうか、という疑問は残る。でも、リストを出されるまではこんなに分業化されているとは思わなかった、ということが分かっただけでもそれだけの価値があったと思う。少なくともそう思うことにしている。
画像は銘板と着工直前、敷地で遣り方(やりかた)前の現場打ち合わせ。設計士、現場監督、私の素敵な奥様に抱かれる2号(♀当時0才)は見えない。2004年12月1日撮影。
(2009/04/17追記)銘板の写真を追加
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