この本の内容そのまんまですね。
2019年1月の出版で2月ですでに8刷目、100万部超の販売ということなので、普段は本を読まない人も手にとっているだろうと思われます。
「ハコモノ」「炎上!」とか自然な日本語になっている訳もとてもいいです
でも、まだ読んでないし、筆者たちも知らない、という方は、筆者の一人、ハンス・ロスリングがTEDで行った講演を見てもらえるとよくわかります。
この本は、TEDでの講演のいくつかをさらに幅広く深く、ハンス・ロスリングの人生における印象的な出来事を交えながら進んでいきます。
知的な職業に従事する大勢の人たちへのアンケートで、チンパンジーより低い正答率(3択だったら33%以下とか)しか得られないのはなぜか?
筆者らは、偶然の確率より低い正答率は何かしらのバイアスがかかっていると考えるべきでしょう? まずはデータを見て真実の姿を捉えましょう、と訴えます。
全般的に面白かったのですが、先日、沖縄では慰霊の日を迎えたことだし、特に印象に残った渾身の教訓的文章を引用しましょう。
歴史を書き換えてはならないこの本を読めば、多少問題はあっても、世界はここ数十年で急速に良くなっていると確信を持てますよ。ただし、まだ最貧にとどまる国や戦闘地域に住まわざるを得ない人々を除いては。
歴史を美化すればするほど、わたしたちや次の世代の人たちが、真実にたどり着けなくなってしまう。悲惨な過去について学ぶのは気が滅入るかもしれないが、真実を知るためには避けて通れない。
過去をきちんと学べば、昔に比べたら、いまがどれだけ恵まれているかに気づくこともできる。そして次の世代はきっと、前の世代と同じように、たまには一歩後退しても、長い目で見れば平和、繁栄、問題解決の道を歩むことができるはずだ。(p.92 第2章 ネガティブ本能)
あっという間に読み進めて「おわりに」に辿りついて、急転直下の場面転換、衝撃を受けたことを告白しておきます。
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