2018/10/27

リフレッシュ休暇でロンドンへ:DAY-1&2 出発〜ロンドン到着編

出発編
キャセイ・ドラゴンで沖縄発、香港経由でキャセイ・パシフィックでロンドン・ガトウィック空港行き。
キャセイ・ドラゴンはキャセイ・パシフィックと同じような扱いで一気通貫。
台風23号が香港方面を通過したせいで、出発前日のキャセイの便は軒並み欠航。
でも出発当日は定刻どおりに出発。
満席に近い。

キャセイ・ドラゴンでの2時間のフライトでも機内食が出たのは驚いた。
フラッグキャリアの国際線ということか。
その機内食は往復で都合4食頂いたけどいずれも美味しいと思う。
香港の空港でサンドイッチを購入。
オーダーと支払い時に久しぶりの英語でやや緊張していたのに気づいたのは、サンドイッチごときでお腹が膨れるなんておかしいなぁ、とさっき機内で夕食を食べたことに気づいていなかったことに気づいたときだった。
おお、そうだ! ウィーンフィルハーモニー管弦楽団のチケット売り出しが今日じゃないか、と慌ててウィーンフィルのHPから予約手続きをする。
これはウィーンの友人が教えてくれたもの。
通常は会員が抑えている席にキャンセルが出る。
それを売り出すので競争が激しそうだと事前に聞かされていたけど、案外サクッと予約できた。
でも席は選べない。
あとで聞くとカテゴリーの指定をするとあとは自動で席が割り振られるとのこと。

出発は翌日00:55。
旅も2日目だ。
香港で6時間の出発待ちは、イミグレから出ることもなく、空港でなんとはなしに過ごす。  
ロンドンへの11時間のフライトは、香港から中国とロシアの上空を縦断して、北欧から進むコース。
西へ西へ向かっているので、最後の数時間は窓から見える夜明けの景色が一向に変わらず、時差を体感する。


ロンドン到着編
朝6時半頃にガトウィック空港に到着。
イミグレまでは慣れているふりしてガンガン歩く。
イミグレでは、ランディングカードに記入して、入国審査を受ける。

入国審査は厳しいと聞いていたが、なんの目的? 何日いるの? なんでそんなに長い間いるの?などと聞かれた。"It's my holiday"、"It's nine days"、"Not only London, but I'll go to Vienna to see my friend and listen to Vienna Phillharmonic Orchestra"などと答えて無事通過。

空港で、ガトウィック  ・エクスプレス(Gatwick Express)のロンドン行き往復チケットを購入する。
このあたりから英語でのやり取りに変な緊張が伴わずに自然になってきた(英語が上手いというわけではない)。
往復チケットがカードで購入でき、また、係の人の態度もカード支払いが当たり前のようだったので、ロンドンでの支払いはカード主体で行けそうだと安心する。
円からポンドへの交換は先延ばしすることとした。

ラッシュアワーがあるか不明だが、ありそうだと判断して、9時頃までガトウィック空港で時間を潰す。
機内で朝食も取っていてお腹が空いているわけでもなく、空港内のカフェっぽいところに入る勇気はまだ起きず、 ロビーの椅子で行き交う人々を1時間以上も観察する。
これで余裕が出た。
スマホの時計が現地時間に自動で切り替わっていなかったのでロンドン時間に変更する。

9時になったのを確認して、ガトウィック空港から終点のビクトリア(Victoria)駅まで直行で行く。
ホテルにはチェックイン前に到着するが、大きな荷物を預かってもらう算段である。
列車内は混んでいなくて、一人で二人分の座席を専有する。
目は車窓の外に向かい、初めて見るイギリスの風景を焼き付ける一方で、耳は通路反対側の女性2名のおしゃべりを盗み聞きして生のイギリス英語に耳を慣れさせる。
「友人の日本人マツオカ」と喋っているのはしっかりと聴き取れた。

ビクトリア駅ではロンドンの地下鉄やバスなどに乗るのに必須なオイスターカード(Oyster Card)を購入する必要がある。
自動券売機を見つけ、とりあえず20ポンド分(3千円くらい)をカードで支払う。
ここもカードでOKだ。助かる。

auの世界定額をONにする。
通信は現地の期間限定SIMを購入したほうが安いのはわかっていたけど、今回はauを頼ってみることとした。

ディストリクト(District)線でアールズ・コート(Earl’s Court)駅へ行くには 西方面(Westbound)のホームで乗ればいいんだ、と次に来た地下鉄に乗る。
アールズ・コート駅の手前グロスター・ロード(Gloucseter Road)駅を出て次の駅だと身構えていると、次は ハイ・ストリート・ケンジントン(High Street Kensington)駅に停まるという。
路線図を見ると、ディストリクト線はいろいろ分岐していて、同じDistrict線でも間違った行き先の地下鉄に乗ったことがわかった。
ハイ・ストリート・ケンジントン駅で降りて反対側のプラットホームへ移動する。
グロスター・ロード駅でまた降りて、アールズ・コート駅でようやく降りる。
駅の改札で前の人のオイスターカードのタッチの方法を真似して無事改札を出る。

「観察と実践」はこの旅のあらゆるところで出てきた。

アールズ・コート駅から徒歩7分のホテルオリバー(Hotel Oliver)には10時過ぎに着いたが、このままチェックインできるというので手続きをする。
フロントにはイギリス人女性。
宿泊カードに記入を終わると"Fine"とか言われる。
これで結構です、って具合か。
重い荷物を持って階段を上がっていこうとすると、ここは初めて?と言ってエレベーター(イギリス英語だとLift、リフト)を案内してくれる。
リフトの中で「4」(日本風でいうと5階)のボタンを押す。
「閉まる」ボタンはない。
部屋はシングルベッド。
ふーむ、見た目はいいが椅子とベッドはミシミシいうぞ。
でも、バス・トイレも狭いし新しくはないけどシーツ共々清潔ではある。
部屋は狭くても清潔であれば快適に過ごせる。

一休みして、ここだけは行こうと決めていたV&A博物館へ行く。
駅は隣駅の隣のサウス・ケンジントン駅。
乗ってきた地下鉄を逆に戻るだけだから楽勝である。
V&A博物館へは駅から続く地下通路から入る。
ほんとに入館料なしで無料なのね。
ただ、あちこちに寄付用の箱があり、これでもかでと寄付金を募っていたの。
ポンドにはまだ交換していないので、日本のコインを投入して館内マップを取る。
寄付金のためだけにでも両替しといたほうがいいかな。
建物に入って腰掛けて館内マップを見ながらこのあとの作戦を練る。
そろそろ11時半、英語力に不安があるのでトラブル回避で混む前に昼食を取ろう。
中庭にカフェがあるのでまずはそこを覗く。
カフェで並んでいると、北欧から来たっぽい女性たちがポンドでの支払いに不安を覚えているような素振りを見せていて、ああ、外国から来ると不安だよね、となぜか安心する。
トルティーヤに巻かれたサンドイッチロールを2本と缶入り天然ジュースを確保。
カード払い。
中庭の裸ンボのこどもや女学生たちを眺めながらゆっくり食べる。
いい天気、いい季節だ。ラッキー!





V&A博物館は思っていた以上に大きくて、確実に「聖物棚」にたどり着くには戦略がいる。
家具が展示されているのは最上階のフロア。
リフトで8階まで行く。
フロア内をゆっくり回ってみると、それらしき家具はない。
3回も同じ家具のフロアを回ってみるがやっぱりない。
展示されていないのかしら。


やや諦めかけ始める。
階を降りるように他の展示物、陶器、中世の絵画、家具などを見ていくうちに、部屋の片隅にこれだ!と思うキャビネットを発見。
THE HOLBEIN CABINET とある。
家具をまじまじと見る。
技工が細かいことは素人の私でもわかる。
暫くの間、鑑賞を独り占めする。
ガラスに覆われているのでうまく撮影できないが、 この目に焼き付ける。
来てよかった。ふう。
旅の目的の半分は達成。

印象的だったのは展示準備中の彫刻群の部屋があり自由に入れるのだけど、そこでスケッチの練習を行っていた一群や個人がいたこと。
各自自由に対象を選び床に座って熱心にペンや筆を走らせている。
美術館たる所以かな。
文化だな。

結局、V&A博物館を出たのは15時前、3時間以上いたことになる。

さて、次はどうしよう?
ホテルに帰ろうかと、V&A博物館を出て、路上演奏を盗み聞きしながら考えていると、隣が自然史博物館であることに気づいた。
ここも無料である。
とりあえず、行ってみる。
建物が大きいなぁ。
恐竜の展示があったけど、これは沖縄県立博物館でイベント開催していたくらいの規模なのでササッと通り過ぎる。

簡素なカフェがあったので、炭酸水とブラウニーでおやつにする。
レジでApple Payのマークを見つけたのでこれで支払ってみる。
スマホをかざしてピッとやって支払い完了、問題なし。
カードもApple Payも使える。


V&A博物館での「聖物棚」の件を「木工のはなし」を読み返しながらツイッターに上げていると、前の席にいるスペイン語を話す家族の母親が「ジャジャジャジャーン」とベートーベンの交響曲第5番「運命」をまるで日本語のように歌って子どもにふざけてプレッシャーをかけている。
えっと思ったが日本語と同じ「ジャジャジャジャーン」は3回も聞いたので間違いない。
「ジャジャジャジャーン」でまた世界が近くなった。

自然史博物館では地震のコーナーもあり、阪神淡路大地震の揺れを再現するシミュレータがあったが、揺れても余裕で立っていられるくらいだったので、もっと揺らしてもいいのではないかな。
博物館には1時間ほどいて、お土産を奥様実家用に一つ購入する。

ホテルに戻って、晩ごはんをどこにするか考える。
行き先はパブに決めている。
ロンドンのパブでビールを飲むのも目的のうちの一つだ。
駅の近くに3、4軒はある。
で、どのパブに行くか?
一番レビューの点数がが高くてキレイそうなパブに照準を定める。
ホテルを出て、思い切って店に入り、カウンターでオーダーするというパブの流儀に従い、「ハーイ」と言ってロンドンのエール「ロンドン・プライド」とフィッシュ・アンド・チップスを頼む。
席は?と聞かれたので店内を見回して「あそこ」と指をさす。
支払いはカードでOK。
フィッシュアンドチップスを持ってきてくれた女性が、なにかつけましょうか?と聞くので、酸っぱくて茶色い液体の単語が出てこなくて「ウーン、ウーン、ケチャップ、プリーズ」と言ってしまう。
明日はあの女性にちゃんと「ビネガー、プリーズ!」と言おう。
イギリス料理は不味いというけれどこの店のフィッシュアンドチップスは美味しい。
ジャガイモはさつまいものような甘さがあった。
ビールは「フラー、ESB」に変えて、こっちが好みだな、などと都合2杯飲んで良い気分になって終了。


18時半にはホテルに戻り、TVをつけたまま21時には就寝。
明日は大英博物館とTVドラマ「シャーロック」の撮影現場だ。 

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