画像はWikimedia Commonsからヤンバルの森。元の写真は沖縄発!役に立たない写真集にある。沖縄を面白い視点から描写していてとてもユニークだ。
先週、1号(♂8才)の秋休みに合わせ、遅い夏休みをとって家族旅行でヤンバルに1泊した。その帰り道、わざわざ遠回りして東京時代の友人が居着いているというヤンバルの更に森の奥に構えたカフェに行ってきた。
そのカフェは、ヤンバルの山中、ホントに山奥で、車で行ったからいいものの、徒歩では一般道から推測20分、その道すがら人家はない。
カフェに到着すると、まず、2号(♀4才)の訴えを聞き入れて、離れにあるトイレに連れて行く。トイレットペーパーは水に流さないで備え付けの大きな籠に入れてください、と書いてある。浄化槽の問題かな。
トイレの用を済ませ、店内と思わしき建物に入る。私のすてきな奥様は3号(♀0才)がベビーシートで眠っているので車で留守番。先客は幼子を連れた3人家族一組だけ。後からカップル2組と男性1名が来る。平日だというのに結構多い。
季節的にも暑くもなく寒くもなくオープンテラスで佇むもよし、店内で手作りのインテリアを眺めるもよし。エアコンはない。
子供らの主張に沿って店内に席を陣取る。
席に着くと人数分のお冷やを頂くが早速第2子がこぼしてしまう。ああ、もったいない、と頭はエコモード。
カフェと言うだけあって、メニューが用意されていて、でもコーヒーは頼まずに、昼食にと無添加オリジナルのパンとピザを頼む。
しばらくしてサーブされたパンもピザも石窯で焼いたと思われるもので大変美味しい。ピザなんか熱さが違う。アツアツ。
水も柔らかく那覇よりも確かにうまい。
10年以上ぶりに友人にも会えたし、良いことずくめ。
子供らと取り合いをしつつパンとピザをほおばりながら、しかし、店の売りは周囲の自然とエコなスタイルだよね、でもカフェだよね、と思った。
商売である。
来るか来ないか分からない客の事を考えると、保存のための冷蔵庫、冷凍庫も必須でありそのためには安定した電気が必要だ。実際そこだけはちゃんとした業務用のものが設置してあった。衛生管理上、水道も必要になる。
元々森の少々切り開かれた空き地に店を構えたようだが。客が来れば車の重みで道は踏み固められ、植物は生えなくなる。
ヤンバルの自然も経済活動の中で消費されるカフェの商品の一部に過ぎない、という見方も出来る。
自然保護とエコの最大の敵は人間であり、人間の経済活動であると考えているので、何か矛盾を感じる。
生きている自然には何もしないのが一番で、破壊された自然に手を差し出すのは二番目だ。
そういう矛盾を感じつつも、だからといってその矛盾を声高に叫んだりはせずに、子供らとパンとピザを味わったり川のせせらぎや森に響く鳥の声に耳を澄ませたりと俗世間の楽しみで満足して、きっと鳥の数なんかより人が多く住む那覇へ戻ってきた。
はてさて、矛盾を感じている私に一体何が出来るのだろう、と考え続ける。
どうすべきかの答えは実は見つけているのだが、これでいいのだろうか。
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