2008/07/30

冗長(じょうちょう)

画像はwikimedia commonsから。

冗長(じょうちょう)とは一般には長ったらしく余分なもの。
「冗」には無駄なものの意がある。

通信の世界で冗長は非常に重要な言葉で設備や回線(伝送路)の予備を常時持ってすぐ使える状態にあり、現用機/現用回線がダウンしてもサービスにほとんど影響を与えない構成にすることを冗長化(redundancy)と言ったりする。
二重化とも言うが、三重化の時困るので冗長化で一般化している。
英語だとredundantが形容詞、redundancyが名詞。

なぜ冗長化が重要かというと通信設備の信頼度を格段にあげることができきるから。
同等の信頼性を持つ設備を並列に接続する構成だと、信頼性は二乗で効いてくる。
90%の信頼性を持つ設備を冗長化すると99%の信頼性に(一桁上がった)。99%の設備を冗長化すると99.99%になる(二桁上がった)。
具体的には  冗長化の信頼性 = 1 - (1 - 信頼性)(1 - 信頼性)  となる。
冗長化により通信の信頼性を確保している。

一口に冗長と言っても考え方や文化の違いで冗長構成を次のように言うこともよくある。
  • 現用系/予備系
  • 現用系/待機系
  • プライマリー/セカンダリー
  • ワーク/プロテクション
  • 0系/1系
  • 1系/2系
  • 1系/2系/3系/...
  • アクティブ/スタンバイ
  • ホットスタンバイ
  • コールドスタンバイ
  • 1+1構成
  • N+1構成
最後のN+1構成は現用N個に対し予備が1個だけの場合で経済性に優れる。RAID1に対するRAID5みたいな。

重要な回線なので信頼性を確保したい、といった場合には回線の二重化を前提として
  • ケーブルルート(route)の異ルート化
  • 建物への引き込み口(管路)の二重化
  • 電線の架空(電柱経由)ルートと地中ルートの分離
  • 異なる回線収容装置への収容
  • 異なる局舎への収容
がある。要は物理的に分けられるものは分けてしまえという考え。
これをさらに推し進めてそもそもの通信事業者(キャリア)さえも分けてしまう場合がある。
これをキャリア・ダイバーシティ(carrier diversity)と言う。
diversityは多様性の意。

ところで同じ冗の字を使うものに冗談がある。
冗談:http://gogen-allguide.com/si/jyoudan.html
冗談の語源は、二通りの説がある。
ひとつは、ありふれた話という意味の「常談(じょうだん)」が転じて、無駄話の意味となり、無駄であるという意味の漢字「冗」が当てられ「冗談」になったとする説。
もうひとつは、笑いながら楽しそうに話すという意味の「笑談(しょうだん)」が転じて、「冗談」なったとする説で、正確な語源は未詳である。
また、江戸中期の浮世草子「世間手代気質」では、「冗談」を「串戯(じゃうだん)」と書き、無駄話をしてサボる意味として使われた例があり、昔はやや広い意味や用法で、「冗談」という語が使われていたと考えられる。
冗談が無駄なものと認識されるのは真面目ですがユーモアがない。
日本人にユーモアが足りないのは漢字のせいか。
いや冗談。

ついでに冗長も。
冗長:http://www.kab-studio.biz/Programing/JavaA2Z/Word/00000630.html
ながったらしい。
必要のない記述を加えること。
本当は簡潔に書けるのに、それに余分な記述を付け加えた場合、それを「冗長」と言う。
通常は、その余分な記述はあってもなくても構わず、機能の差は存在しない。
多くの場合、「冗長」とは「無駄に長い」という意味を持ち、不必要なものが付けられているという否定的な意味を持つ。
ただし、場合によっては「失敗に備えた予備」という意味で使われることもある。
「冗長」な箇所が、記述した時点では無駄であっても、将来的にその「無駄な箇所」が「必要な箇所」となる場合もある。
それを見越している場合、「冗長」という言葉は肯定的な意味を持つ。

冗長化も行き過ぎるとやたら高コストになったり、複雑になり過ぎてかえって信頼性を損ねたりすることがある。
通信屋さんもその道の人は道具や車や服や携帯電話や果ては家や子供はまだしも、奥さんまで冗長化したりして人生を損ねたりするのである。

2008/07/28

歯医者でやってはいけないだろうなぁ

いずれも治療の真っ最中に;
  • 歯科医や歯科助手の目を見る
  • くしゃみをしそうな仕草をする
  • 体をかきむしる
  • 荒い鼻息をする


画像はwikimedia commonsから。

2008/07/21

Mac OS X Tiger (10.4.11)でdmgファイルがマウント出来ない:解決

最初の2枚の画像はwikimedia commonsから。

PCをiBook G4(12インチ/Power PC G4 800MHz/640MB)から中古のMacBook(13.3インチ/Intel Core Duo 2GHz/2GB)へ乗り換えた。ちょっと小金が入ったのと、職場のPCも更新され(ThinkPad A30-> R61e)、速さに驚くと同時にその速さにもすぐに慣れてしまい、さすがに自宅のiBookでは、遅すぎると感じるようになったのと、何より、PCショップの目の前に格安のMacBookが鎮座していたから。
いやいや、iBookからのデータ移行はMacBook立ち上げ時にFireWireで接続するよう促されるまま、従うままなので、簡単簡単。

さて、移行も済み、FireFoxを3に上げようかとインストールを行うと、dmgファイルがマウント(デスクトップ上にアイコンの表示)まではされるが、そのアイコンをクリックすると、一瞬画面が書き換えられるが、何も起こらない。
ATOK2007のアップデータはdmgファイルのマウントもOKで、中も展開され、インストールも問題なし。
いろいろ調べて、ディスクユーティリティ.appでアクセス権の修復を試みてみたり、dmgファイルの破損を疑って何度もダウンロードしたり、ダウンロードしたdmgファイルをiBookにコピーしてそこで展開するのも問題なし、展開して結果をMacBookに戻してみるとこれも正常。MacBook上でdmgを展開、マウントするときがおかしいようだ。DiskImageMounter.appが壊れているのか、調べてみたりするも、どうもわからない。
そうこうしているうちにターミナル.appを立ち上げるつもりが間違えて
アプリケーション 〜 ユーティリティ 〜 コンソール.app
を立ち上げてしまい、とは言えついでなので中身を確認すると、何やら、
Jul 21 14:13:04 MacBook crashdump[500]: Finder crashed
Jul 21 14:13:04 MacBook crashdump[500]: crash report written to: /Users/xxxxx/Library/Logs/CrashReporter/Finder.crash.log
で何かクラッシュしている模様が書き込まれているとのご託宣("xxxxx"は固有のユーザ名であるところを書き換えた)。Finder.crash.logを確認してみる。
**********

Host Name: MacBook
Date/Time: 2008-07-21 14:13:04.865 +0900
OS Version: 10.4.11 (Build 8S2167)
Report Version: 4

Command: Finder
Path: /System/Library/CoreServices/Finder.app/Contents/MacOS/Finder
Parent: WindowServer [314]

Version: 10.4.7 (10.4.7)
Build Version: 8
Project Name: Finder_FE
Source Version: 5292900

PID: 499
Thread: Unknown

Link (dyld) error:

Symbol not found: _WarholFSResolveAlias
Referenced from: /System/Library/QuickTime/QuickTimeComponents.component/Contents/MacOS/QuickTimeComponents
Expected in: /System/Library/Frameworks/QuickTime.framework/Versions/A/QuickTime

で、どうも、QuickTimeが悪さしているっぽい。
1アプリだし、いつもバージョンアップの容量が大きいのが気にくわないし、関係ないやと思って、ソフトウェア・アップデートで更新対象のチェックを外していたのが裏目に出たか。
QuickTimeをデフォルトの7.0.4から7.5へバージョンアップし、再起動すると…。
直った。
QuickTimeは実にOSの一部でもありました。

なぜATOK2007のアップデータでうまくいったかというと、ATOKのほうはフォルダの展開そのまま、FireFox3はフォルダそのものに画像イメージを埋め込んであって、どうもそこでQuickTimeが使われていたようなのだ。QuickTimeがOSの一部と言うよりも、そういうインストーラの作成をOSが認めているということか。

2008/07/17

HP Photosmart 3210 All-in-one プリンタの解体

3年ほど前に購入したHP製Photosmart 3210 All-in-one プリンタがスキャンができない、カラーコピーで色が異常(赤系が出ない)などの症状が出てきた。思い当たるのは子供らが紙を詰まらせてしまったのを、私が前面から無理矢理引き出して以降か。
前面からの除去はいけないことになっていた。あたた。
英語だとこういうところがあるのねFixya
日常のプリント生活に支障が出たため、思い切って中を分解、清掃を試みた。
一応参考にしたのは、ここ。英語だが。

ネジは特殊でトルクスT-10のみでほとんど分解できることがわかった(トルクスは、このために初めてドライバを買ったがこれはいい規格。ドライバのサイズが合わないと回せないし、回すと遊びが感じられず、ネジ山をなめる心配がない)。
T-10で分解できないのは一部の基盤のみ。
案の定、ブルーとシアンのインクが飛び散っており、拭けるところは拭き取って、再度組み立てを行う。
しかーし、症状は変わらず(なんとかスキャンはできるようになった:でもPCからの指示ではダメで3210からPCを指定しなければ機能しなくなった)。

修理に出すにしても、その費用で新品が購入できる昨今、「メンテは文化だ」のスローガンに反し結局新品を買うことにした。
プリンタというか複合機に対する要求は
  • 前面給紙であること(設置場所の関係)
  • 有線LAN対応であること
  • そこそこ安いこと
  • 画質もそこそこで構わないこと
で検討した結果、条件を全て満たし、そしてコストでものすごい訴求力のあったブラザーのMyMio DCP-750CNとなった。
3210より、高さ、奥行きともに小さく、軽く、画質も私にとっては十分であり、有線LAN内蔵で、しかもLANポート(USBポートも)は内部にインターフェース部分があるので、背面はぴったりつけることができ、amazonで税込み僅か11,111円であった(2008/6/9時点)。
満足である。

HP製のプリンタを使い始めて早16年。
初めて購入したMac(Performa 575)であったので、当然、最初に購入したプリンタはStyleWriter II。
そのStyleWriter II(え、これはキヤノンだっけ?)にはじまり、DeskJet815C(カラー化)、Photosmart 3210(スキャン機能等の複合化)と続いたHPとのプリンタ生活ともお別れだ。
そのまま捨てるのも手だが、せっかくなので、第1子(♂8才)もこういうことには興味があるだろうとの考えて、出来るところまで分解してみることにした。
家人が寝静まった頃を見計らってどんどん分解する。2回目なので早い。トルクスT-10だけでいける。
土曜日のちょっとした時間には子どもに手伝ってもらう。とりあえずネジを外せばいいと分かっているようなので、思い切りがいい。この子はこちらが分解はしたいが破壊はしたくないポリシーの元、躊躇して思案中の箇所で突破口を開いてくれた。おお、やればできるね。いや何も考えていないのか。
いやはやこれだけの構造と部品点数で当時税込み25,830円で買えるものなのか。インク代でコストを回収するHPの戦略(プリンタメーカはどこもそうだよね)もさもありなんと思った次第。
そして次の写真がその結果、3210の分解写真。

私のすてきな奥様曰く、子どもは喜んだようで、友達を家に連れ込み写真の状況を見せて自慢したようだ。
あとは、プラステック類と鉄類に分類して処分するだけだ。
続く写真は小さい基盤にまでHPマーク、多種類(材質、長さ、色とヘッドの形)のトルクスT-10ネジたち。

2008/07/10

かくれんぼにおける鬼の決め方

「うずらちゃんのかくれんぼ」を第2子(♀3才)に読んであげていて思った。

うずらちゃんとひよこちゃんはかくれんぼをするためにじゃんけんをする(ひらがなばかりで読みにくいですね)。
じゃんけんで負けたひよこちゃんが鬼だ。
うずらちゃんは生来の擬態を活かして隠れる。

なぜ、じゃんけんで負けたほうが鬼なのか?
これは世間一般万国共通の当たり前事項なのか?
警官と泥棒では、正しいのは警官(異論あるかも)で泥棒は正しくない。
そういう倫理感は置いとくのがこの遊びのいいところ?
鬼には探す楽しみがあるのではないか?
隠れるほうスリルがあり、鬼は秘密を暴いてみせることができる。
隠れるほうは自由があり、鬼は束縛されているのか。
逃げるほうと暴くほう、難しいのは暴くほうだ。称賛に値する。

暴いたことに対してご褒美を与えるゲームに進化すれば、じゃんけんに勝ったほうが積極的に鬼になるではないか、いな。

2008/07/01

エディックスその後(百七日記念)

画像はwikimedia commonsから欧州仕様の別名FR-V。

エディックスが納車されてから今日で百七日が経過したので、その後のインプレッションなど。
購入時のポストはこちら:uyabin's workbench: 車にまつわるお話
ちなみに、購入したのは20X(DBA-BE3)、前車は前型フィットです。

満足しているところ
  • 6人ちゃんと乗れる: すでに何回か 大人x4 + 子供x2(チャイルドシート) の組み合わせで実施済み。
  • 6人分の3点式シートベルト完備: そうじゃなきゃ。
  • 小回りがきく: ショートボディ(長さ4285mm)、最小回転半径の小ささ(5.2m)、オーバーハングの小ささ、フロントの角のえぐり、諸々が効いているよう。ワイドボディ(幅1795mm)は慣れの問題で、以前フィットを買う時はこれでも大きいと主張していた私のすてきな奥様も問題ないとおっしゃっている。あと、フロント/リアにコーナーセンサーをつけた。フロントのセンサーは15km/h以下で作動し、必要があればスイッチOFFできるので案外便利。車両感覚を身につけるのに役立っている。
  • 荷物が載る: 6人フル乗車でも無問題。巷のミニバンと一線を画す。幅の分だけフィットより広いような。
  • 乗り心地がいい: マイルド。凹凸でおなかを揺さぶるような強い突き上げはフィットより断然少ないというかよっぽどの悪路でない限りない。4輪が同時に着地するような大きなうねりではより明確にショックを和らげてくれるのがよくわかる。この車は格好をつけるためにタイヤを扁平化したりして乗り心地を悪化させたくないものだ。
  • 運転が楽しい: 足がマイルドかといってもフニャフニャではない。特にすてきな奥様が楽しいを主張している。
  • 静か: フィットと比しての話だが。
  • 疲れない: 乗り心地と静かさに起因すると思う。
  • パワステが好感触: 油圧式のようでフィットの電動パワステのような不自然感がない。曲がるとき、駐車場に止めるとき、言うことを聞いてくれる。運転が楽しいに一役買っている。
  • 外観デザイン: 斜め前や斜め後ろのショートボディを意識させる構図や、横から見たAピラーからボンネット部分への融合するところなどが特に気に入っている。全般的にはがんばっているのではないか。
  • 中が広い: 背が高いためか、ベビーシートの取り付けや車内の移動で頭部に余裕を感じる。
不満なところ
  • 市街地走行の燃費: 幼稚園の送迎程度に使われると、燃費は悪化。エンジンの回転数&速度、停止&走行の条件が悪いと思う。ただし、信号が少ない道、高速道路では劇的に改善される。要はできるだけ止めずに走れば好結果につながる。
  • シート: 生地と座面長の短さ。生地は埃がつきやすいのと、車内が暗く感じたので、シートカバーを購入した。購入先はフォーナイン、後期型用シートカバー(3502)、型はポイント、色はライトベージュ、2列タイプということで39,000円。取り付けは前席中央以外は特に問題なし。前席中央は、座面の回転部分と背もたれのトレイ部分を外さないと取り付けができないようで、この部分だけ作業中断中。ちなみにフォーナインでは完成後の写真(10枚程度)を送ると1,000円のキャッシュバックがもらえる提案があった。座面の長さは慣れたけど当初は太ももに違和感が若干あった。
  • 足踏み式サイドブレーキ: とはいえ他に代替案も浮かばない。
  • 外観デザイン: 主にディティール。ヘッドライトやインパネ中央のナビ/オーディオ取り付け部分をみると6角形がモチーフかなと思う。リアのライトにも適用するなどもっと徹底してほしい。とくにヘッドライトの6角形は鋭角なきれいな形をしているのにターンシグナルと合わさると遠目には5角形に見えてしまってもったいない。リアからの眺めがおでこを連想してしまいスタイリッシュに感じない。
  • インテリアデザイン: インパネ中央のナビ/オーディオ取り付け部分の6角形が柔らかいきれいな線を描いているに、他が凡庸。
  • エアコンスイッチ: ダイヤル式の方が始動前でも設定状態がわかるので好ましい。
他車とはちがうところ
  • 窓開閉の集中スイッチ: 運転席のドアではなくインパネ右端にある。慣れる。
  • 光軸調整: 0,1,2,34段階。まだ光軸が上がるほど重いものを載せたことがないのだが、ちゃんとついているのはうれしい。(2008/7/8訂正:0,1,2の3段階→0,1,2,34段階)
  • リアガラスを通した眺め: リアガラスが屋根に向かって湾曲しているので、バックミラーからみると後続の車が縦に間延びして見える。ちょっとおもしろい。
  • 前席中央背面のトレイ: 普段は前席中央を倒して圧迫感をなくしているのだが、背面にはトレイがついていて飲み物も置けるし、ゴム製のためか滑らない材質で小さい荷物の仮置きに便利。
  • 燃費計ではなく距離レンジ計: 燃費計では比較されるので都合が悪かったのかもしれない。今の走行状態だとあと何km走れますよ、と教えてくれる。0kmになって給油所に向かったときは内心ヒヤヒヤものだった。

総合して、他に代わる車がなさそうな印象。満足。
販売台数をみるとこのまま消えてしまうかもしれないが、燃費以外は買い換えの理由にならない気がする(燃費は乗り方、車重、排気量を考えれば納得できるのだが)。


# 「百七日」には深い意味がない。強いて言えば素数であることか。申し訳ない。

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